2011年7月1日金曜日

林トモアキ作品以外で聖魔杯 その2

5月20日に投稿した私小説の続きでーっす・・・。

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ともあれ。

「えっと・・・大会参加者の方ですか?」

「それ以外なんかあるんか?」



「いや、あの、ドアから以外で申し込みに来られたのは

初めてだったんで・・・」

ポソリと。

「女の人が初めてって言うと、何かエロいな・・・・

「エロくありません!なんですかアナタさっきから!セクハラです!」

「セクハラと思うってことはつまりエロいってことだよ?」

「それはあなたの発言がです!!」
ぜぃはぁ。ぜぃはぁ。

「・・・女の人が息荒げてると、もうこれは完全にエロ」

「あーもぅ許しません警備の人呼びます!!」

カチリとデスクの裏のボタンを押した。

傭兵会社木島連隊からのバイトの皆さんが1分以内に駆けつける仕組みである。

仙人(らしい)が呆れて言った。

「コォラ。キサン女を怒らして何が楽しいんか?」

「責められたい!」

毅然として青年は答えた。毅然としてはいけないセリフを。

受付嬢は3秒くらい固まっていたが、

「・・・こちらが登録票です。名前・種族・所持している武器などをお書きください。その他詳しいことはこちらの封筒の中をご覧ください」
手短に機械的に言うべきことを言って、椅子を引いて二人から距離を引き、あとはもう、何も言わなかった。


それぞれ封筒を手にして、二人は表に出た。

「さーてと。じゃあ、ここでいろいろ教えてくれよ?オシショー様」

「ハッ!覚えれるモン覚えてみろちゃモヤシっ子。その代わり、ワシにも教えてもらうぞ。熱刀鎖腐(ねっとっさーふ)とやらを」

「ああいいよ別に。ようし。言ったかんな。これで総てのモザイクは俺の前にひざまずく。そして総てをさらけ出す」

ふふふと笑う青年の隣で仙人は首を傾げた。



「・・・何ね?モザイクっち?」



知らないものは、教えることはできないワケで。

「え?」

青年がピタリと動きを止めたのと同時、黒塗りのワゴン車6台が周りを囲んでいた。

開いたドアからは、屈強どころかいっそ凶悪なほどの体格・面構えの男たちが。それも人種も様々な、片手にはすでに各々使い慣れた得物まで。

共通項といえば、黒いスーツにサングラス。

警備班・到着。

「・・・お、お前、モザイクだよ!あの忌々しきモジャモジャでギザギザのデジタル処理だよ!拷問器具や核ミサイルに並ぶ人間が己が技術でもって生み出した負の遺産だよ!!」

冷や汗をどくどく吹き出させながら取り乱す青年。黙したままズカズカ歩み寄る黒服には目もくれない。

「ああ!?みさいるに並ぶ?ははぁ~・・・最近はそんな得物が・・・とんと知らん。」

とりあえずよくわかっていない仙人。黒服の捕まえようとする、常人には捉えられぬ速度の手に


ズボオォッ!!


触れられることなく黒服が、落とし穴に落ちたように地中に埋まる。

「w、what!?」

「・・・ワシゃぁ、こんなんしか扱えんぞぉ。ボウズ」

黒服が首まで埋まった地面には当然落とし穴がある訳ではなく、まるで・・・否、完全に黒服が立っていた地点のみ、頑丈な大地が結合を解いて縦長の砂風呂と化していた。土煙の下で身動きの取れない黒服がわめく。

「vimsgituvc,w@po!! noarimtcwruvp●●●●・・・!!」

「あー駄目や。ワシ日本語とサンスクリット語しかわからん。うるさいだけやから喋んな」




<続く>

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